「畳」の役割と、実は深い“お作法”
畳は、日本の住まいを象徴する存在です。
和室に欠かせない床材として、長い年月、日本人の暮らしに寄り添ってきました。
畳の特徴のひとつが「サイズ」です。
京間・江戸間・中京間など、地域によって大きさが異なり、住まいのつくりや文化の違いが反映されています。
畳を基準に柱の位置や部屋の広さが決まることも多く、畳は単なる床材ではなく、住まいの“物差し”でもありました。
また、「畳縁(たたみべり)を踏んではいけない」という言い伝えを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
これは礼儀作法だけでなく、畳の傷みを防ぐ意味や、かつては家紋や格式を示す大切な部分だったという背景があります。
機能面でも、畳はとても優れています。
い草には空気を含む構造があり、断熱性・調湿性に優れ、夏は涼しく、冬は冷えを和らげてくれます。
さらに、い草の香りには心を落ち着かせる作用があり、和室に入った瞬間に感じる“ほっとする感覚”を生み出しています。
畳には、暮らしを快適にし、心を整えるための知恵が詰まっています。
何気なく使っている足元にも、日本の住文化の奥深さが息づいているのです。
